懐かしのパン屋

くるみとイチジクのパン

平日を家で過ごすようになってから、昼食にパンを食べることが増えました。外出のついでに近所で、あるいは吉祥寺や三鷹の駅近くで、なるべく毎回同じにならないように、わざわざお店を変えて購入するのがひそかな楽しみ。焼きたてのパンを買って帰り、紅茶と一緒にのんびりと食べるのです。う〜ん、幸せ。
何を隠そう、私は昔「パン屋の娘」でした。大学1年から大学院1年まで、5年間もアルバイトとして自宅近くのベーカリーレストランで働いていたのです。いつの間にやら「一番のベテラン」になってしまい、土日祝日も馬車馬のように働き、ケーキも売っていたのでクリスマスシーズンにはサンタにもなり・・・(遠い目で)。一番好きだった仕事は、朝のオープンまでの準備。誰もいない静かな店内で、サンドイッチ用の食パンを薄くスライスし、何もない棚に焼きあがったパンを丁寧に並べていく作業。機会と体力さえあれば、もう一度働いてみても良いと思うくらい好きな仕事でした。
本日のお昼は、久々にそのパン屋で購入してみました(私が勤めていた店舗とは違いますが)。懐かしい商品が並ぶケースを見ているだけで、思い出がよみがえります。でも、やはり全ての商品が値上がっていることに驚きを禁じえません。もともと高めの価格設定だったのに、サンドイッチは40円、ミートパイは60円、クロワッサンは50円も高い・・・。10年近くが経過し原材料の高騰もあってやむを得ない面があるとはいえ、失敗作(?)を好き放題食べ、山のように実家に持ち帰っていた身としては、何とも切ない。
結局、朝ごはん用のパン含め4点を購入し、千円以上もの出費になってしまいました。主婦失格であります。