香港ウロウロ(その3)

香港2

さすがに前日の疲れが残っているようなので、無理せず、ゆったりと出発。本日の目的地は、香港島でござんす。
「香港に行ったら是非やりたいこと・その2」が、「ビクトリア湾を横断するスターフェリーに乗ること」でした。

現在では海底にトンネルも地下鉄も通っているので、それほど有効な交通手段ではないけれど、10分もかからない船旅は、非常に風情があって良いのです。しかも地下鉄に乗るより安いらしい。あっという間に中環(セントラル)へ連れて行かれる。
そこはごみごみとしてどちらかと言えば観光地化されているチムサアチョイから一転し、完全なビジネス街。超高層ビル群の間を、忙しそうに歩く人々。あとブランドの路面店もたくさん。雰囲気的には、最近の丸の内が似ているかもしれない。2階建ての細長いトラムやバスがが走っている。

お上り感丸出しで、カメラを片手にキョロキョロしながら歩いていくと、海岸から離れるにつれ、次第に起伏が激しくなってくる。地図係のオットに導かれ、ビルとビルの間を縫うようにしてピークトラム乗り場へ向かう。昔からの観光名所なのに、予想に反して、非常に近代的な設備でした。

高尾山とか箱根とか、ああいうイメージだったので、少しビックリ。欧米人の団体客と丁度乗り合わせる。

途中の斜度はなかなかきつく、わりと揺れがあるのですが、一度も事故はないらしいです。終点の施設も立派の一言。お洒落なショップがたくさんあるし、眺望を生かしたカフェやレストランも充実。スーパーまである。

とにかく絶景。夜は綺麗なんだろうなー。
下山して次は昼食として飲茶を食べに行くことに。やっぱり香港まできたら、欠かせないでしょう!ビルの中にある目的地のお店に着いたのは、12時ちょっと過ぎ。しかし海沿いにある広くて立派なお店なのに客はゼロ。「これは外したか!?」と一瞬不安になるも、40分ほどしたら店内は満員御礼に。観光客というより、雰囲気的には近くのビルにお勤めのビジネスマンの方達がほとんど。香港の方達は、若干お昼休みが遅めなのでしょうか。それにしてもお昼に同僚と飲茶かー、いいですなぁ。
しかし席についてすぐお茶の注文を聞かれるところまではOKだったのだけれど、その後どうすれば飲茶を頼めるのかまるで分からなくなる。広東語が分かるわけもなく、プチパニック。たくさんあるメニューの中から、薄っぺらな飲茶注文シートらしきものが見つかり眺めていると、店員が鉛筆をくれるので「どうやらこれに記入して出せということだな」と悟る。漢字表記のみ記載されているので、字面から出来上がりを推測しながら、いくつか記入して渡すと、それを切り取って、調理場に持って行ってくれました。どうやらこれで良かったようです。ふう。寿命が縮まりました(大げさか)。春巻と小籠包と包子と鶏肉のパリパリしたもの、あとデザートにマンゴープリンとエッグタルト。

うまー!あともう1,2品あっても良かったかもしれないけれど、オットがすっかり無口になってしまい、これにて飲茶終了。残念ながらあんまり余裕がなく、ゆったり食事を楽しむことができなかったので、いつかリベンジしたい。
吹き抜けのショッピングモールがあるタイムズスクウェアを散策。

オットに「高島屋?」といったら「いや、NYが本家でしょう」との突っこみ。だいぶ調子が戻ってきたようです。せっかく香港に来たのだから、何か買い物をしたい!と思ってはいるものの、日本にいる時でさえ、ショッピングをあまり好まない性質なので、こんなにお店がたくさんあるのに、なかなか食指が動かない。「おしゃれ心」まったく発動せず。もともとセール期間は8月までの所が多いらしく、値札を見ても、あまりお買い得な感じはしなかったのです。そんなわけで本日も収穫ゼロ。情けな。
その後、オットの趣味(?)に付き合い、チムサアチョイまで戻るのに逆時計周りの方向で、ぐるっと地下鉄を遠回り。

途中で「これはひょっとして『乗り鉄』のオットに仕組まれた地下鉄乗りつぶしの旅なのでは?」と気づく。地下鉄なので景色は変わらないし(途中で地上に出るところもある)、正直あまり楽しくないのだけれど、オットが嬉しそうなので、まあよいか。中心部からちょっとはずれ、郊外の方に出てみると、高層住宅が立ち並んでいる。

香港は山がちで利用できる土地が少ないので、必然的に人口密度が高くなり、住宅は高層建築になってしまうようです。滞在中、一戸建ては、全く見当たりませんでした。ひょっとしたら、あるところにはあるのかもしれないけれど。地下鉄からKCR(国鉄?)に乗り換えて、東チムへ。

やっぱりオットは「乗り鉄」だったらしい。この旅で一番ウキウキしている様子を見てそう思う。
そのまま香港歴史博物館へ向かう。科学博物館と対になっており向かい合うようにして建てられている。やっぱりこういう施設は、国が力を入れているらしく、常設展示の料金はかなり安い上に、ちょうど水曜日は無料とのことで、そのまま入場。何もお金を払っていないにもかかわらず、非常に充実した展示内容。

模型や映像がたくさんあって、当時にタイムスリップしたかのような体験ができ、目で見て、耳で聞いて学ぶことができます。観光客も少ないようですし、ここはお奨め。向かいの科学博物館もきっと楽しいと思う。ミュージアムショップで、この旅はじめて、お土産的なものを購入。
一度ホテルに戻って、青島ビールで疲れを癒してから、再びハーバーシティへ。近くて便利だからついつい足が向いてしまう。お世話になるのは何度目か。「そういえばまだ麺類を食べていない」ということに気づいたので、麺と小籠包のお店へ。人気店らしく、非常に活気がありました。今回の旅でいちばんカジュアルなレストランだった。隣の席には翌日のフライトを控えた日本人CAと思しき女性二人組が(話の内容から推測)。帰り道、スーパーでお土産(出前一丁各種、お茶、お菓子)を購入。


あっという間の3泊4日。明日はもう帰国してしまうので、ここらで旅の総括を。

  • 気候は、ちょうど曇りが多くて、暑すぎもせず、寒すぎもせず、思った以上に過ごし易かった。建物の冷房が効いているので、冷房好きのオットは「天国だ!」と言っていた。
  • 香港のショッピング充実度はすごい、あらゆるブランド店がぎっしり(でも免税とはいえ価格はそれほど安くないかも)。
  • 香港女子は日本人とほとんど見分けがつかない、ブランド好き、携帯好き。
  • 日系デパートを頻繁に目にする(西武、そごう等)、食料品売り場では、日本製食品が豊富に揃えられている、フードコートではたこ焼きや寿司、ラーメンも。
  • 日本のキャラクターも頻繁に目にする、ケロロ軍曹が地下鉄に、ドラえもんセブンイレブンに、おじゃる丸マクドナルドに。

  • 「ああ外国だなぁ」と最も実感したのは、マカオの行き帰り、あとは普通に街歩きをしている感覚でリラックスして楽しむことができる。
  • 中秋の名月が月末に控えていたらしく、街中はどこも月餅の広告がたくさん。
  • 「小心地滑」→どこもきれいに床拭きされていて、必ずこの表示が出ている、香港人の清潔好き(?)をよく表す言葉なんじゃないかと思うがいかがでしょう、っていうか、そんなに滑ったりしないと思うけど・・・。
  • オットが「本当に『アイヤー!』って言ってるよ」と妙なポイントで喜んでいた。

充実の3泊4日でした。あまり海外を旅慣れていない2人組にも関らず、ガイドに頼らず自力で行動できた。率先してお財布係と、地図係をつとめてくれたオットの奮闘に感謝。実は、私は全く何もしていなかったのです・・・。9割が広東語で、英語はほとんど通じないけれど、香港人はいたってクールで大らかに対応してくれるので、片言でもOKでした。また、ウロウロ&キョロキョロすれば、必ず親切な案内表示が目に入るので、旅行客に優しい街です。