パリ③

セーヌ川

昨日の疲れがまだ残っているらしく、朝食から皆あまり元気がない。「今日は無理をしないように行こう」と誓い合う。
まずは次女の希望で、ルーブルの近くにあるオランジュリー美術館を目指す。2001年に終わるはずの工事が、なんと最近までずれ込んでいて、リニューアル・オープンのパーティは開かれたらしいのだけれど、どうやら一般公開はされていないらしい。ひっそりとした様子。何でも現地の添乗員さんも「いろいろな情報が飛び交っていて、実際にオープンしているのかどうかは分らない」のだそう。
仕方ないので、すぐセーヌ川を越えてオルセー美術館を目指す。昨日のルーブルより時代は下り、19世紀から20世紀初頭の作品を中心に展示してあるのです(さらに現代美術となるとポンピドゥーセンターとなる)。

駅舎を改装したという瀟洒な建物の中に、ルノワール、モネ、セザンヌゴッホゴーギャンなどなど、どこかで見たことがある印象派の名画がこれでもかと贅沢に展示されていて、とにかく見ごたえありです。
なんでか気になった白クマくん↓

美術を堪能した後は、カフェで一休憩。パリの街を観光していると、1日に2度はお世話になること確実のカフェ。コンビニなどがない代わりに、カフェは本当にどこにでもあります。日本だとご大層な感じに見えるオープンカフェが、街中にごく自然に溶け込んでいます。パリについてからの何度かの経験を経て、店の中の席(ナイフやフォークがテーブルにセットされている)は、ワンプレートか簡単なコースを注文するための食事席で、外側のオープン席は軽食と飲み物のみを注文する人のための席なのだと理解しました。この店では、ワインとチーズを注文。りんごのタルトが美味。どのお店で食べても、お菓子にはハズレがないのが凄い。

さらに昨日エッフェル塔で時間をとられて行くことができなかったノートルダム大聖堂へ。中世に建造されたゴシック様式の代表建築です。聖堂だけあって、中はろうそくの灯りがゆらゆらとし、実に厳かな雰囲気。観光客はたくさんいましたが、お祈りをしている方も多かった。ステンドグラスが美しかったです。うっとり。

この後、「母・長女組」と「次女・三女組」に分かれ、18:30までにホテルに帰るということにして別行動。年少組は、モンマルトルやマレ方面に行って、古着屋さんをのぞいたり、買い物に精を出すということでしたが、こちら年長組は、無理せず早めにホテルに帰り、付近のお店(宿泊したベルシー地区には素敵な雑貨屋やレストラン・カフェがたくさんあるのです)をのぞいてお土産を物色したり、ホテルの部屋でゆったり風呂につかったりして、疲れをとることに専念。

ギュスターヴ・モローの画集をゲットしました。かたや次女の購買欲はとどまることを知らず、大きな袋を抱えて、大満足の様子で部屋に帰宅。すでに野望がつまっていたスーツケースもパンパンに膨れ上がりそうな勢いです。恐ろしい。
今晩は、ツアーの中に含まれている「ホテルのレストランでコースディナー」の予定だったので、皆で少しは見苦しくない格好に着替えた上で、地下鉄に乗って目的のホテルまで行きました。エレベーターホールに回廊が付いているクラシックなホテルのゴージャスな雰囲気にビクビクしつつも、なんとか気を落ち着けて、乗り込んでみる。旅行会社が手配しただけあって、メニューに日本語も併記してあるし、食べ始めてみると、あまり緊張せずに済みました。こういうのは、リラックスして楽しんだ者勝ちですね。前菜+主菜+デザートorチーズという構成で、ワインを赤と白、ハーフでオーダーしました。幸いなことにフルコースではなかったので、少しずつ残しながらも、昨晩とは違って何とか完食。やはりデザートはハズレなしでした、うん。