ジャパンカップ05

山岳コースにて

競馬ではなく、自転車レースです。日本で行なわれるサイクルロードレースの中で、おそらく最も高いレベルと人気を誇っています。ついに念願かなって初観戦してきました。
毎年、会場が栃木県宇都宮市の山中に設定されているため、「徒歩&電車ライフ」を日々繰り広げている我々夫婦にとっては、非常に訪れにくいところといえます。しかーし!今年は旦那さまが自転車の虜になりつつあるY家ご夫妻を甘い言葉でたぶらかし(?)、車で連れて行っていただくことになったのです。
朝6時30分、荻窪集合。眠い眠い。しかし横浜方面から車に乗ってきたはずのY家夫妻は、いたって爽やかなご様子。旦那さまの趣味は車ということもあり、優雅な左ハンドルの外国車。後部座席にちょこんと夫婦で座って、後は乗っているだけという好待遇でございました。もはや足を向けて寝られないっす。
宇都宮市森林公園内にあるスタート地点に到着したのは、まだ8時前。普段の週末だったら、まだ布団の中ですよ!でも周囲には、すでにたくさんのファンの方たちが駆けつけているご様子。ツアーオブジャパンは何度か観に行ったことがあるけれど、こうして本格的に(?)観戦するのは初めてです。勝手が分からず、しばらくウロウロとさまよったあと、スタート時の観戦ポイントをなんとか確保。9時を過ぎたあたりでスタートサインが始まり、選手が次々と現れて、そして10時にスタート。スタート前って、生で観ていると本当に興奮しますぞ。
起伏の多いコースを11週する、周回レース。普通の道路を使用しているので、選手やチームカーが通りぬけた後は、レースの邪魔にならない範囲で、普通に歩くことができます(もちろんレース関係以外の車両は全面通行禁止)。選手の通り過ぎた後から、マイ自転車で追いかける人までいたりして、かなり自由な雰囲気。沿道には、キャンピングセットを持ってきて、肉を焼いたり、椅子に腰掛けてワインを飲みつつ観戦したりする方々の姿もちらほら。慣れた方たちの観戦スタイルは、

  • 休日の野外娯楽の一環として、最大限に観戦を満喫する
  • 海外の有名選手を高性能カメラに収めたり、ひたすらサインの獲得に燃える
  • 自慢のチャリンコを持参し、服装もばっちり整えて、サイクリスト魂をひたすら追求する

の3つに大別されるでしょうか。「日本人と自転車レース」ってすごく遠いものに感じていたのだけれど、こうして慣れた様子で上手に楽しんでいる方が想像以上にいらっしゃって、実はびっくりしたのです。我々もスタート地点から、山岳頂上を目指し、歩いて登ってみました。つづらになった登り坂を、ヒイヒイ言いながら登っていると「こんなところ本当に自転車で登るのか」という驚きを感じてくる。登りはスピードが落ちるので、絶好の観戦ポイント。沿道にはたくさんの方々が。途中、周回してきた選手たちが傍を通り過ぎたのですが、すごいスピードと迫力で、腰が抜けそうでした。3周目の周回でようやく頂上に到着し、丘の上によじ登って、廣瀬選手(シマノ)の山岳ポイント獲得の瞬間をパチリ。

序盤から中盤以降まで、日本人選手を中心に6名の「逃げ」が続いていたのですが、やはり最終的には海外有名選手が出てくる仕掛けなのですねー。途中、釣堀屋さんが営業している出店で、まったりと鯰汁やら川魚の塩焼きやら茹でジャガイモやらを食べたりしていましたが、ゴールの瞬間は、ばっちり観ましたよ。まさかここ日本で、しかも生で、クネゴマンセボの一騎打ちが見られるとは・・・!!大興奮&大満足でございました。しかしマンセボ、惜しくも2位に終わったとはいえ、レース前には「コンディション良くない」なんて言ってたくせに、すごくやる気だったじゃないですか。私とオットは彼の「傾き」を生で観て感動しきりでした。
帰りは、宇都宮だけに、餃子を食べました。市街地にも、観戦帰りと思しき本格的な自転車乗りの皆さんがちらほらと。さらにはホテルに帰るチームカーや、自転車で帰る選手の姿も。この週末の宇都宮は「餃子の国」ではなく「自転車の国」なのでした。